レポート・Web版
<レポート・Web版> 日本人の不健康度 生命寿命と健康寿命 マクガバンレポート

「あなたをセンテナリアン(健康百寿者)にする10の栄養新知識」
はじめに
<序章> なぜ、日本は「不健康長寿国」になってしまったのか
・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
・「マクガバンレポート」
・「食の欧米化」はプラス要因
・「微量栄養素不足」は危機的状況 ← クリックでこちらの章へ!
<本章> あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識
1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか ← クリックでこちらの章へ!
3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか ← クリックでこちらの章へ!
5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか ← クリックでこちらの章へ!
8. なぜ、薬とサプリメントが共存しているのか
9. なぜ、健康に投資することが必要なのか
10. なぜ、寿命が延びているのにアンチエイジングが必要なのか ← クリックでこちらの章へ!
番外編・米国人超健康シニアの教え ← クリックでこちらの章へ!
終わりに
(付録) サプリメント選びのポイント ← クリックでこちらの章へ!

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「あなたをセンテナリアン(健康百寿者)にする10の栄養新知識」
はじめに
なぜ、日本は「不健康長寿国」になってしまったのか
・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
・「マクガバンレポート」
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・「食の欧米化」はプラス要因
・「微量栄養素不足」は危機的状況
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あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識
1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
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3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
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5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか
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8. なぜ、薬とサプリメントが共存しているのか
9. なぜ、健康に投資することが必要なのか
10. なぜ、寿命が延びているのにアンチエイジングが必要なのか
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番外編・米国人超健康シニアの教え
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(付録) サプリメント選びのポイント
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(テキスト版)
日 本 人 の 不 健 康 度
現在の日本が、世界に冠たる長寿国であることを疑う人はいないでしょう。しかし、長寿大国が、イコール健康大国とは限りません。そして、残念ながら私たちの日本は、長寿大国であっても健康大国ではないようです。
戦後、急速に寿命が伸びた日本ですが、現在の日本は、「世界一多い寝たきりの高齢者」に象徴される不健康な国でもあります。
生活習慣病はここ数十年の間に加速度的に蔓延しています。糖尿病の患者数は50年前の約27倍、心筋梗塞や脳梗塞は10倍以上、もちろんがんも増加。そしてアレルギーは10倍とも100倍とも言われています。平成16年のデータですが、人間ドックを受診した294万人のうち 「異常なし」と判定された人の割合は、わずか12.3%でした。
また、厚生労働省が行った意識調査(平成14年)では、「健康への不安がある」人が68%に達しました。勤労者を対象に行われた別の調査によると、「将来の健康状態に不安を持っている」人はさらに多く76%でした。
平成18年10月の読売新聞によると、重大な生活習慣病を引き起こす危険性が高いとして最近注目されているメタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)などを防ぐために、厚生労働省が新たに導入する健康診断・保健指導の基準では、受診者のうち何らかの異常を指摘される割合が男性の98%、女性でも92%に上るとの推計を、大櫛陽一・東海大学教授(医学教育情報学)がまとめられているそうです。
生 命 寿 命 と 健 康 寿 命
「永遠の命は望むべくもないが、天からお迎えが来るその日まで、誰の世話にもならずに健康ではつらつとした毎日をおくりたい」と、ほとんどの人が願っていることでしょう。日本が誇る長寿命を最後まできっちり楽しむことができたら、本当に幸せです。でも、残念ながらその願いをかなえられる人はごくわずか。日本には、「健康寿命が生命寿命より約7年短い」という現実があるからです。
『健康寿命』とは、「生きがいを持って社会や家庭の中で何らかの役割を果たしている状態の最高年齢」のこと。
生活習慣病や寝たきり、認知症などの急増は、高齢者の増加と重なっています。その結果、単なる寿命の長さよりもQ.O.L.(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)が尊重され、人々が、どうすれば総合的に健康で充実した人生を死の直前まで維持できるかを考えるようになったのは、当然のことと言えるでしょう。人生50年と言われていた時代には、どうすれば長く生きられるかが大きなテーマでしたが、人生80年の時代になって、元気で生き生き、ハツラツ、楽しく暮らせる時間の長さの指標である『健康寿命』をどうすれば少しでも延長できるかが、新たなテーマとなっているのです。
その『健康寿命』が生命寿命に対して7年短いということは、人生の最後の7年間を、寝たきりや要介護になってしまったり、病院の入退院を繰り返したりして、生きがいもなく、社会や家庭でも役割を果たせず、ただ生かされている状態で過ごすしかないということを意味します。
平均で約7年です。長寿大国の日本、正確には『不健康長寿大国』なのです。
さて、日本が不健康長寿国になってしまった原因を考えた時、まず頭に思い浮かぶものは「食環境の変化」と「運動不足」ではないでしょうか。
運動不足も非常に重要な問題であることは明らかですが、こちらに関してはその専門家に譲るとして、ここでは現代の食環境がその大きな要因であることを確認すると同時に、それをさらに掘り下げて、問題の核心を見極めてみます。
「 マ ク ガ バ ン レ ポ ー ト 」
現代の食環境が人々の健康を損ねている元凶であると初めて指摘したのは、米国の『マクガバン・レポート』でした。食と健康に関する書籍などには必ず登場する有名なレポートですので、ご存知の方も多いかと思います。
生活習慣病による医療費の高騰により、現在、多くの国が苦しい局面を迎えていますが、生活習慣病の脅威を最初に認識し、何が原因で、なぜ増え続けているのかを、国家を挙げて調査したのは米国でした。
今から30年以上前に、米国は、生活習慣病が増え続けて医療費の高騰が続けば、いずれ医療費そのものが国家予算を超えてしまうであろうことを予測しました。そこで 1975年から、国家の総力を挙げて世界中の膨大な資料を集め、調査・研究を行ったのです。このプロジェクトの責任者を務めたのが、当時、アメリカ上院議員の実力者で栄養問題特別委員会の委員長だったマクガバン上院議員です。メンバーに有力議員を揃え、米国が真剣に取り組んでいることを内外にアピールし、世界中の専門家の協力を仰ぎました。研究結果は5000ページを超える膨大なレポートとして1977年に完成。これが『マクガバン・レポート』です。
レポートの結論は「がん・心臓病・脳卒中、その他の生活習慣病は、現代の食生活が原因で起こる食源病である」というものでした。そして「現在の食生活を改め、生活習慣病を予防していかなければ、先進国アメリカの将来はない」と強く警鐘を鳴らしたのです。
1977年ですからそれほど昔ではありませんが、当時は「食べることこそ健康の基本」と考えられていた時代。「食事が病気を生んでいる」というレポートの結論は世界中に衝撃を与えました。
また、同レポートは、「現代医学は薬や手術に頼りすぎ、あまりにも栄養を無視してきた」とも指摘していました。
さて、マクガバン・レポートが生活習慣病の原因であると指摘した『現代の食生活』ですが、具体的にはどのような問題を抱えているのでしょう。
レポートの内容を要約すると、それは、
(1) 動物性たんぱく質と脂肪の摂り過ぎ
(2) ビタミン・ミネラルなどの微量栄養素の不足
の二点になります。
「ああ、要するに肉を減らして野菜を増やせってことね。そんなの常識でしょう?」…という声が聞こえてきそうですね。また、2点のうち、「(1)動物性たんぱく質と脂肪の摂り過ぎ」は、日本では『食の欧米化』と表現され、こちらのほうがより大きな問題として取り沙汰されることが多いようです。
ところが、それぞれをじっくり検証していくと、増えたとはいえ欧米人ほど肉や脂肪を摂らない日本人に関しては、「肉を減らせば良い」とは簡単に言えないことがわかってきます。そして、ビタミン・ミネラルなどの微量栄養素の不足がいかに大きな問題であるのかも、明らかになってくるのです。
<レポート・Web版> 食の欧米化はプラス要因 微量栄養素不足は危機的状況

「あなたをセンテナリアン(健康百寿者)にする10の栄養新知識」
はじめに
<序章> なぜ、日本は「不健康長寿国」になってしまったのか
・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
・「マクガバンレポート」
・「食の欧米化」はプラス要因
・「微量栄養素不足」は危機的状況
<本章> あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識
1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか
8. なぜ、薬とサプリメントが共存しているのか
9. なぜ、健康に投資することが必要なのか
10. なぜ、寿命が延びているのにアンチエイジングが必要なのか
番外編・米国人超健康シニアの教え
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(付録) サプリメント選びのポイント

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はじめに
なぜ、日本は「不健康長寿国」になってしまったのか
・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
・「マクガバンレポート」
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・「食の欧米化」はプラス要因
・「微量栄養素不足」は危機的状況
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あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識
1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
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3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
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5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか
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(付録) サプリメント選びのポイント
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(テキスト版)
「 食 の 欧 米 化 」 は プ ラ ス 要 因
動物性たんぱく質と脂肪をたくさん摂るとコレステロール値が高くなります。『食の欧米化』が問題視されるのは、コレステロール値が高くなることで動脈硬化の症状が進み、心筋梗塞や脳梗塞になるリスクが高まると“信じられている”からです。伝統的な和食への回帰を強く訴える声も良く聞きますね。
しかし、動物性たんぱく質や脂肪は、本当に日本人を“以前より不健康に”したのでしょうか?
百年ほど前の、日本の一般家庭の主な食材は米、大豆製品、そして漬物でした。少しの魚は食べていましたが、獣肉や卵、牛乳が食卓にのぼることはほとんどありませんでした。実に“ヘルシーな”食事だったわけです。しかし、その頃の日本人の平均寿命は何と三十歳代! 世界的に見ても短命な国民だったのです。
そんな時代の食事が本当に『健康食』なのでしょうか?
この件に関しては、新聞協会賞受賞記者の読売新聞医療情報部次長・田中秀一氏が平成17年に発表されたレポートに詳しく書かれています。以下、レポートの一部をまとめてみました。
(田中秀一著『「コレステロール常識」ウソ・ホント』講談社)
「確かに、戦後、日本人のコレステロール値は上昇しており、心筋梗塞などの患者も増えた。しかし、これらは高齢者に多い病気であり、高齢化が急速に進んだ日本では当然と言える。高齢化の影響を考慮して“年齢調整死亡率”という尺度でみると、コレステロール値の上昇とは裏腹に心筋梗塞や脳梗塞はむしろ年々減っているのである。」
「戦後、肉、卵、乳製品の消費量が大きく伸び、それに従い日本人の平均寿命はどんどん延びた。動物性たんぱく質・脂肪の摂取量の伸びと平均寿命の推移は驚くほど一致していて、社会的背景を考慮しても、“食の欧米化”は日本人の寿命の急速な伸びに貢献していたと考えるのが自然である。」
「悪役イメージの強いコレステロールだが、実は、コレステロールなしで人はその生命を維持することができない。人体の細胞壁を構成する重要な成分であり、様々なホルモンの材料でもあるからだ。日本人にはかつて脳出血が非常に多かったが、戦後、大きく減った。これは、減塩で血圧が下がったことばかりでなく、コレステロール値が上昇して血管が丈夫になったことが大きく影響している。また、コレステロール値が低いと免疫機能が低下し、結核や肺炎などの感染症にかかりやすくなる。最近の研究では、活力がなくなってうつ病になりやすくなることや、癌になるリスクまで高まることもわかってきた。現代でも動物性食品の摂取が少なく栄養状態の悪い発展途上国では、昔の日本のように感染症が猛威を振るっている。少なくとも、感染症や脳出血で亡くなる人が減ったのは、動物性たんぱく質やコレステロールを含む脂肪を多く摂るようになったからと言える。さらに、欧米人と比べて日本人はコレステロールの悪影響を受けにくいことも明らかになってきた。」
そして、レポートの結論は…
「最新のデータから導き出されるのは、コレステロール値が高いこと以上に、低いことの危険のほうが大きいという意外な結論である。医学の世界では、それまで正しいと思われてきた常識が、その後の研究によって覆されるということがしばしば起きる。“心臓病だけを考えれば”コレステロールは低いほうがよいということになるが、癌、脳卒中等を含めた病気全般を考えた場合、コレステロール値が高めのほうが健康的で長生きできる可能性があることを様々なデータが示している。」
もう一例ご紹介させていただきましょう。
たびたびテレビの健康番組にも出演されている浜松医科大学教授・医学博士の高田明和先生の著書から引用させていただきます。
(高田明和著『「健康に良い」は体に悪い』光文社)
「ストレスに遭うと、体の中では脳下垂体が刺激され、副腎皮質ホルモンが出されます。それにより副腎皮質から、いわゆるステロイドと呼ばれる副腎皮質ホルモンが出され、私たちの体をストレスから守ります。コレステロールはこれらのホルモンの元になっているのです。」
「化学者ラファエル・メコーラムらは、脳内から脳内マリファナともいうべき物質を見つけました。彼らはこれをアナンダマイドと名づけ(中略)アナンダマイドはどんな構造かということを調べてみますと(中略)ということは動物性の肉を食べることにより至福物質ができるといってもよいのです。」
「したがって動物食は、人々の不安を少なくする力があったと思われるのです。(中略)今、私たちが魚のみにタンパク源を求め、菜食を主とすることで精神的活発さを維持することができるでしょうか。」
最近の医学や栄養学では、ある程度大きな数字の調査対象者を何年も追跡して、特定の要因が最終的にどのような結果を生むのかを調べるという研究が増えています。高田先生の著書では、コレステロール値を低下させたときに本当に心筋梗塞の死亡率が低下するかについて、欧米の多くの病院が共同で行ったそのような方法の調査結果にも触れていますので、次はその部分を要約してご紹介します。
(高田明和著『「健康に良い」は体に悪い』光文社)
「英国の医学雑誌に発表された調査結果によると、コレステロール値の低下により心筋梗塞による死亡率は確かに15%減少した。しかし、がんによる死亡率は43%増加、自殺・事故死は76%も増加してしまった。」
「その原因を追求する中で、コレステロール値の高い人は概して責任感があり、社交的で自制心がある一方、コレステロール値が低い人はあまり人付き合いを好まず、何かあるとすぐクヨクヨ反省し、感情的になりやすいことがわかった。また、コレステロール値が低い人は、自己または他人に対して破壊的衝動を持ちやすいともわかった。これはウツ病の症状とよく似ている。コレステロール値を下げることが自殺、事故死を増やすということは、コレステロール低下が精神的ウツ状態を引き起こすためではないかと思われる。」
いかがでしょうか? 動物性たんぱく質や脂肪を多く摂る「食の欧米化」がプラスとマイナスの両面を持つものであり、実は日本人の寿命を延ばすことに貢献していたことが、最近になってわかってきているのです。恐らく、基準値の見直しも含めて、コレステロールに対する考え方が大幅に改められる日は遠くないでしょう。
ただし、「動物性たんぱく質や脂肪は好きなだけ摂ってもかまわない」ということではありません。日本の肉類の消費量は昭和50年代に頭打ちになっていて、近年でも日本人のたんぱく質摂取量は欧米人より20%ほど少ないのです。しかも、欧米人の場合、摂取するたんぱく質のうち動物性たんぱく質が約70%を占めるのに対し、日本人は約50%です。つまり、“過剰にはならなかった”と考えるべきなのであり、現在の状態を維持することは大切と言えるでしょう。
また、10代後半から20代では、脂肪の摂取比率が非常に増えてきているということですので、今後は十分に注意していかなければなりません。
「 微 量 栄 養 素 不 足 」 は 危 機 的 状 況
「(1)動物性たんぱく質と脂肪の摂り過ぎ」は、巷で騒がれているほどの悪者ではないことをわかっていただけたと思います。では、「(2) ビタミン・ミネラルなどの微量栄養素の不足」はどうでしょうか?
こちらには、“プラスの影響”は何ひとつ見つけることができません。つまり、『食の欧米化』のようにプラスの側面も持ち合わせているというものではないということです。
実は、日本の場合、この『微量栄養素不足』こそが問題の核心であり、日本が不健康国になってしまった最大の原因なのです。
何となく「野菜をもっと食べないと…」と思われている方は少なくないと思いますが、現在の日本が非常に深刻な、いえ、危機的な『微量栄養素不足』に陥っていることを正しく認識している方は、ほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか?
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
この後の<本章>では、微量栄養素(特にビタミン・ミネラル)と、それらを補給するための手段であるサプリメントに関する、まだ日本人にあまり知られていない情報や、身体面だけではすまない微量栄養素不足を原因とする症状などについて、「あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識」と題してご紹介します。
<レポート・Web版> 摂った栄養が脂肪に 栄養所要量では健康を維持できない

「あなたをセンテナリアン(健康百寿者)にする10の栄養新知識」
はじめに
<序章> なぜ、日本は「不健康長寿国」になってしまったのか
・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
・「マクガバンレポート」
・「食の欧米化」はプラス要因
・「微量栄養素不足」は危機的状況
<本章> あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識
1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか
8. なぜ、薬とサプリメントが共存しているのか
9. なぜ、健康に投資することが必要なのか
10. なぜ、寿命が延びているのにアンチエイジングが必要なのか
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(テキスト版)
1. な ぜ 、 摂 っ た 栄 養 が 脂 肪 に な っ て し ま う の か
「そもそも、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素はなぜ必要なのでしょう?」という質問をさせていただくと、「健康になるため?」、「肌がキレイに…」、「骨が丈夫になる!」などの答が返ってきます。
確かに、その類の本やテレビ番組では、「ビタミンCは○○に効く!」、「ビタミンEは△△に効果大!」、「カルシウムは◇◇に良い!」など、それぞれのビタミン・ミネラルの、個々の効能が盛んにアピールされていますね。私もある方から、「身体の各器官の働きをスムーズにするため! だからビタミンは身体の潤滑油で~す!」というすばらしい回答をいたただいたこともありました。なるほど、中学の家庭科の教科書では、「主に体の調子をととのえるもの」と説明されています。
もちろん、全て正解です。しかし、「なぜ必要なのか?」という質問に対する答えとして、是非、覚えておいていただきたいのは、「『新陳代謝』と『エネルギー代謝』に欠かすことのできないものである!」ということです。
新陳代謝とは、「食べたものから肉、骨、血液などを作ること(身体の古い細胞が新しい細胞と入れ替わること)」です。そして、エネルギー代謝とは、「食べたものから生きていくためのエネルギー(身体を動かす、頭を働かせる、体温を維持する…)を作ること」です。
ですから、ビタミン・ミネラルが足りないと、焼肉やトンカツ、ハンバーグをいくら食べても、血肉は作ることができません。ご飯や麺類を食べても、ケーキを食べてもジュースを飲んでも、身体を動かすためのエネルギーは作ることができません。
「いくら運動してもさっぱり痩せない…」、「食事はしっかりとっているのに身体が重く感じて、何となく元気が出ない…」、「体重は標準範囲内なのに体脂肪は基準値を大きくオーバー…」などは、ビタミン・ミネラル不足により代謝がうまくいっていない時の典型的な症状。摂った栄養を使いたくても使えないのです。
また、「身体に悪い」と言われるファストフード、スナック類、コーラやジュース等の問題の本質は、単にカロリーが高いことではなく、その高いカロリーに対し、それを代謝するためのビタミンやミネラルがその食品に全く足りていないことにあります。
佐藤務先生の著書にわかりやすく書かれていますので、ご紹介してみましょう。日本で初めて健康の維持増進を目的に設立された外来である千葉県稲毛病院「健康支援科ビタミン外来」の健康支援課部長・佐藤務先生は、全国から講演依頼の絶えない人気のお医者様です。
佐藤先生の著書から引用させていただきます。
(佐藤務著『サプリメント・マニュアル』/光文社)
「例えば、ファストフードのハンバーガーを昼食として食べた場合、ハンバーガー一個にポテトのSサイズが一個、それにシェイクを一本のハンバーガーセットの総カロリー数は790Kcalとなります。栄養バランスは炭水化物などの糖質が全体の六割弱、脂質が三割、残りがたんぱく質となります。これに対して副栄養素のビタミンB1は三つ合わせても、0.20mgしかありません。現在の栄養学では、850Kcalを代謝するのに、ビタミンB1は最低でも、 0.33mg以上は必要とされていますので、運動の有無にかかわらず、すべてのカロリーの代謝は無理です。つまり、ハンバーガーセットには、摂取したカロリーを代謝できるだけの副栄養素が含まれていないということです。」
では、代謝できなかったカロリーはどうなるのでしょう? そうです。脂肪として蓄えられてしまうのです。
ビタミンやミネラルのサプリメント、特に『マルチビタミン・ミネラル』と呼ばれる様々なビタミンやミネラルが配合されたタイプの総合サプリメントや、『ビタミンBコンプレックス』と呼ばれるビタミンB群の総合サプリメントなどを摂ることによって、身体が引締まったり、肥満が解消したりすることがあります。ダイエットを目的に作られたサプリメントでないにもかかわらず、そのようなことが起こるのは、ビタミンやミネラルを補うことによって代謝が正常になり、食事から摂った栄養をしっかり使い切ることができるようになるからなのです。
もちろん、ビタミン・ミネラルを十分に補給することは、メリットの多い効果的なダイエットの手段として用いられています。
佐藤先生の著書から、再び引用させていただきます。
(佐藤務著『サプリメント・マニュアル』/光文社)
「このビタミンを有効に取り入れたダイエットには、中高年のダイエットでよく見られる、肌のシワやたるみが出来にくいというメリットもあります。ビタミンを補給することで新陳代謝が活発になり、肌がきれいになり、疲れにくくなり、風邪もひきにくくなり骨密度も高まるなど、美容や健康面の改善も期待できます。」
さて、その一方で、最近、食事代わりにサプリメントを飲んでいる方がいらっしゃるそうですが、たんぱく質や糖質などの材料がなければ身体やエネルギーを作ることはできませんから、食事を疎かにしてビタミンやミネラルのサプリメントだけを摂っても意味がありません。これは確実に健康を損なうライフパターンです。
ご参考までに、最近話題の『メタボリック症候群』についてもひと言。
内臓脂肪症候群と呼ばれることもあるメタボリック症候群(Metabolic Syndrome)ですが、そもそも「メタボリック=Metabolic」とは「代謝」という意味です。つまりそれは、「代謝異常によって引き起こされる様々な症状」ということ。メタボリック症候群の予防・改善には、ビタミン・ミネラルを十分に摂って代謝を正常にすることが非常に重要なのです。
2. な ぜ 、 栄 養 所 要 量 で 健 康 を 維 持 す る こ と が で き な い の か
『栄養所要量』という言葉に聞き覚えはありませんか?
「所要量」という単語を国語辞典でひくと、「あることをするのに必要とされる量」と書かれています。日本では長い間、栄養素の摂取量に関して、厚生労働省が定めていた『栄養所要量』を基準に考えていました。そしてその結果、「日本人は必要とされる量をギリギリ満たすビタミン・ミネラルは摂取できているだろう」ということになっていたのです。栄養指導や給食計画などの基準としても、この栄養所要量が用いられていました。
しかし、ここで確かめておきたいことがあります。それは、栄養所要量の場合、「あることをするのに必要とされる量」の「あること」とは一体何を指しているのか…です。
その答えは、「欠乏症を防ぐこと」。つまり、栄養所要量は「欠乏症を防ぐための量」として定められたものなのです。厚生労働省の資料には、「欠乏症を防ぐための必要量=所要量」とはっきり記されていました。
欠乏症とは、皆さんもご存知の脚気(ビタミンB1欠乏)、壊血病(ビタミンC欠乏)、夜盲症(ビタミンA欠乏)、クル病(ビタミンD欠乏)などのことです。しかし、これらはビタミン不足の、言わば末期症状であり、放っておくと死に至るほどの重い病気です。確かに、現在の日本でこれらの欠乏症が問題になることはほとんどありません。
では、「欠乏症にならないこと」は、「健康を維持していくこと」とイコールなのでしょうか。
答えは「No!」です。
今度は栄養療法を主体とした全人的医療を目指しておられるライフクリニック院長・山口武先生の著書から引用させていただきましょう。
(山口武著『こんなサプリメントが欲しかった』/主婦の友社)
「現代のようにもののあふれた時代に、ビタミンの欠乏症なんてあり得ないと思っている方が多いのではないでしょうか。ビタミンの欠乏症と一般にいわれているのは、脚気や壊血病ですが、それは放っておくと死亡するほどの重い病気です。」
「ビタミンやミネラルは欠乏症さえ起こさない程度に摂っていればいいのだと考えられていましたし、現在でも、日本の大部分の学者や医師たちも同じ考え方をしています。しかし、(中略)例えば、ビタミンCは、単に壊血病を治すだけではありません。インターフェロンを増やしたりして免疫系を強化したり、体の組織を酸化から守ってくれたり、コラーゲンという皮膚、アキレス腱などの腱、軟骨を構成するタンパク質をつくる補助の役割をしたり、コレステロールを胆汁に変えて体の外に出す役割をしたり、ニトロソアミンという発癌物質を無害化するなど、実にさまざまな働きをしていることが分かってきました。ビタミンCのこうした恩恵を受けるには、ただ単にRDA(推奨栄養摂取量)や所要量を摂っていればいいわけではありません。」
末期症状である欠乏症が現れる前の段階で様々な影響が現れることが、既に多くの研究により明らかになっています。つまり、所要量では、欠乏症を防ぐことはできても、生涯にわたって「健康を維持」し、「老化の影響を抑え」て、「病気を防ぐ」ことはできないということです。
したがって、今、私たちが問題にしなければならないのは、「健康を維持するための量」=「保健量(=所要量の数倍から数十倍)」の不足なのです。
マクガバン・レポートの発表から約30年の月日が流れた2005年、厚生労働省はそれまでの考え方を大幅に改め、1970年から用いてきた『栄養所要量』を廃し、 『食事摂取基準』というものを新たに策定しました。しかし、基準が変わったからといってすぐに世の中が変わるわけではありません。実際、関係者でも栄養所要量から食事摂取基準に改定されたことを知らない方も少なくないようですから、まだまだ栄養所要量を基本にした考え方、栄養指導は続くでしょう。そして、ドラッグストアやコンビニには、栄養所要量を基準に設計された欠乏症を防ぐためのサプリントが並び続けることでしょう。
加えて、栄養の専門家の主張する世界レベルの基準と比べると、新たに策定された食事摂取基準も、まだまだ満足できるものではありません。なぜならば、日本の栄養学は食品に含まれる個々の栄養素の研究がベースであり、言い換えればそれは、単なる「食品科学」でしかないからです。栄養素と生理学、あるいは医学との関連の研究学問、すなわち「臨床栄養学」は、日本ではまだ完全には体系化されていないようですし、また、食品に含まれる栄養素の追求ばかりで、それを受ける側の消化・吸収能力、ストレス、遺伝的個体差などの影響も一切考慮されていないのが現状です。
「日本の栄養学は世界の栄養学に比べ25年から30年は遅れている」…残念ですが、これは国内外の多くの専門家が指摘するところです。
<レポート・Web版> キレる日本人が急増 一日30品目摂っても足りないもの

「あなたをセンテナリアン(健康百寿者)にする10の栄養新知識」
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1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか
8. なぜ、薬とサプリメントが共存しているのか
9. なぜ、健康に投資することが必要なのか
10. なぜ、寿命が延びているのにアンチエイジングが必要なのか
番外編・米国人超健康シニアの教え
終わりに
(付録) サプリメント選びのポイント

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「あなたをセンテナリアン(健康百寿者)にする10の栄養新知識」
はじめに
なぜ、日本は「不健康長寿国」になってしまったのか
・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
・「マクガバンレポート」
→ こちら
・「食の欧米化」はプラス要因
・「微量栄養素不足」は危機的状況
→ こちら
あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識
1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
→ こちら
3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
→ こちら
5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか
→ こちら
8. なぜ、薬とサプリメントが共存しているのか
9. なぜ、健康に投資することが必要なのか
10. なぜ、寿命が延びているのにアンチエイジングが必要なのか
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3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
充分なビタミンが摂れていない時に現れる可能性が高い身体的症状としては、「疲れやすい・だるい」、「肌荒れ・ニキビ」、「口内炎」などがよく知られるところですが、「代謝不良による肥満・体脂肪増加」、「免疫機能の低下」、「貧血症」、「筋肉の衰え」なども多くみられる症状です。
しかし、もっと深刻なものがあります。
それは精神的症状です。実は、欠乏症が現れる前段階の潜在的欠乏症とでも呼ぶべき症状の代表的なものは、「情緒不安定」、「疲労感」、「脅迫感」、「無気力」、「睡眠障害」、「自殺願望」、「気分の落ち込み」や、「イライラする」、「我慢できない」、「集中できない」、「すぐキレる」などの精神的症状なのです。
どう思われますか? まさに現在の日本で多くの方が悩んでいる、あるいは問題視されている、また、大きな事件・犯罪の引き金になっている症状ではないでしょうか?
現在、日本ではまだ、この「ビタミン不足による精神面への影響」があまり認知されていないので、病院で先の症状を訴えても、ビタミン不足を疑われることはまずありません。例えば、ビタミンB1が充分かどうかを検査するために赤血球のトランスケナーゼの働きを測定するというような検査はほとんど行われることがないので、一通りの検査をして異常が見つからなければ、神経症と診断されて精神安定剤を処方されるか、精神科を紹介されることになります。
前出のライフクリニック院長・山口武先生は、ある精神疾患が、実はビタミンの潜在的欠乏による症状だったという例について、著書で解説されています。神経症のひとつと分類されている『パニック障害(広場恐怖症)』がビタミンの摂取によって改善したという例です。
パニック障害とは、混雑した店、電車やバスなどで突然パニック状態に陥ってしまうというもので、患者は外出するのが怖くなり、引きこもりがちになってしまいます。精神科では、恐怖が消えていくイメージトレーニングをしたり、空いている電車に乗せて恐怖を感じている状況に慣れさせる心理療法をしたり、また、不安そのものに対しては抗不安薬を与えたりします。しかし、ほとんど効果がないのが実情ということです。
ところが、L.アベイという研究者は、何人かのパニック障害の患者を調べた結果、全員が1種類以上のビタミンB群の潜在的欠乏状態であることに気づきました。そして、患者たちにビタミンB群を与えてみたところ、治療が困難だった患者の約4割が劇的によくなったということです。
現在、内科など通常の科で判断できない患者は精神科に回されることが多いそうですが、ビタミン不足による精神面への影響が一般にも広く認知されていれば、もっとスムーズに問題が解決する事例が少なくないと、山口先生は考えてられています。
もう少し例をご紹介してみましょう。
Prevention Magazine Health books編『HEALING WITH VITAMINS』の、編集長Ms. Alice Feinstein女史によるプロローグから引用させていただきます。
(森口理恵訳『これは効く!ビタミン・ミネラル辞典』/主婦の友社)
「ロンドンの研究者らが、製造業の中間管理職180人を対象に精密な研究を行った。この180人を2つのグループに分け、一方にはマルチビタミン・ミネラルのサプリメント、もう一方には栄養素を含んでいない偽薬を8週間投与した。8週間後、サプリメントをとったグループの生活の質は向上したが、偽薬をとったグループには変化がなかった。つまり、マルチビタミンのカプセルを飲むだけで、人々の気分を向上させ、ストレスを減らすというすぐれた効果があらわれることが、科学的な実験で確かめられたのだ。」
米国では、バージニア州やワシントンの少年院で、食事にビタミンやミネラルのサプリメントを加えただけで、服役中の少年たちのトラブルが40%も減ったという実験結果が報告されています。
また、佐藤務先生の別の著書では、不足していたビタミンやミネラルなどを補うことにより肥満が改善した子供たちの、その母親の反応が報告されています。
著書から引用させていただきます。
(佐藤務著『医者がすすめるビタミン外来』/ビジネス社)
「太っていた子供たちがやせて一番喜ぶのは、もちろん心配顔をしていた母親たちです。しかし、私がとても興味深いと感じるのは、母親たちがスリムになった我が子の姿形より、精神面での変化に対してより多くの感激を示すことです。やせた子供たちの変化は劇的で、何にでも積極的に取り組むようになり、“キレる”ことがなくなります。その上、“突然わけもわからずに怒鳴りだす”“怒ると制御がきかない”そんな状態を繰り返していたことが嘘のようだと母親たちは言うのです。一昔前は、キレる子供といえば賢い子供を指していました。しかし最近ではキレる子供とは、自分の気持ちを制御することができず突発的に何をするかわからない危険な子供を指すようになってきました。新聞やテレビでも毎日のように子供の犯罪を報道していますが、その多くがキレると手がつけられない状態になるという共通点が見られるように思います。」
佐藤先生は「キレる子供」とおっしゃっていますが、キレるのは子供ばかりではありません。現在はむしろ、「キレる大人」が社会問題になりつつあるようです。
平成18年12月の時事通信社のニュースです。
キレる大人急増?=暴行4倍、路上で、素手で
-ささいなトラブル発端か / 警察庁
警察庁がまとめた1~11月の犯罪情勢では、多くの罪種で認知件数が昨年を下回ったのに対し、暴行の増加が目立った。昨年は10年前の4・2倍に急増し、街頭での暴行や素手で暴力を振るうケースが多いという。少年の検挙が減少する一方、成人は大きく伸びており、同庁は「ささいなことでキレる大人が増えているのではないか」としている。
社会的背景がその主因であることは言うに及びませんが、ビタミン・ミネラルを補ったことにより劇的に変化したという子供たちのことを考えると、「キレる大人」たちにも微量栄養素不足が大きく影響していると思えてきませんか?
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
よく耳にする「一日30品目」とは、1985年、旧厚生省が打ち出した健康スローガンです。しかし、残念ながら、現在は一日30品目の食品を摂っても、充分な量のビタミン・ミネラルを摂取することができません。
その最大の原因は、食材そのもののビタミン・ミネラル不足。日本食品成分表の1950年版と1982年版を比べると、「ニンジンのビタミンAは70%も減少」、「セロリのビタミンCは80%も減少」、「タマネギのカルシウムは63%も減少」、「生シイタケの食物繊維は64%も減少」などという驚くべき実態が浮き彫りになります。
これは、連作による障害、栽培方法や品種の変化(甘さの追求・酸味の抑制等)、農薬や化学肥料の影響と考えて良いでしょう。化学肥料は、リン、窒素、カリウム、石灰、硫黄だけで、他のマンガン、ホウ素、鉄、銅、亜鉛などのミネラルは補われません。また、土壌には有用な微生物などが必要なのですが、農薬のせいでその数がかなり減っていると考えられています。適切な栄養素が欠けている土壌から、栄養豊富な作物が育つはずもありません。
そして、複雑化・長期化した流通・貯蔵も要因のひとつ。今は生鮮野菜を輸入する時代です。また、その流通・貯蔵に対応するために、現代の作物は完熟して栄養がピークになる前に収穫されるのが一般的になっています。店に並んだときに、ちょうどいい色つやになるように早めに収穫されてしまうのです。
加えて、店頭には調理済みの食品が多く並ぶようになりました。その代表格が『レトルト食品』でしょう。
「レトルト」は高温高圧殺菌処理された食品を指しますが、ご存知のようにビタミンには熱に弱いものがあります。例えば『レトルトカレー』一人前をご飯200gと食べた時の総カロリーは約850kcal。しかし、含まれるビタミンB1はわずかに0.11mg。とても850Kcalのエネルギーを代謝できる量ではありません。確かに野菜は比較的多く含まれていますが、実は、極端にビタミンが不足した食品のひとつなのです。
また、加工により壊されたり、削られたり、溶かされたりしてしまうのは、ビタミン、ミネラル、食物繊維などであり、カロリーだけはしっかり温存されることも覚えておかなければなりません。
「だったら、もっともっとたくさんの野菜や果物を摂れば良いのでは?」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんね。
実は、前出の佐藤務先生もそうでした。患者さんの肥満を解消する手段として、「やせるために必要な代謝を促進する栄養素を豊富に含んだ食材」を積極的に摂らせようと考え、食事指導を実施されたのです。ところが…
以下、佐藤務先生の著書からの引用です。
(佐藤務著『医者がすすめるビタミン外来』/ビジネス社)
「ところが、結果は惨憺たるもの。みんな太ってしまったのです! 理論上は代謝を促進させる効果のある栄養素を摂るのですから、間違いではないのですが、(中略)しかし量が増えればカロリーも増えてしまいます。カロリーを代謝させるためにビタミンを食物で摂ろうとすれば、ますますカロリーオーバーになってしまうという結果が待っているというわけです。」
では、どのような食品を摂れば良いのでしょうか。
その答えは、『逆加工食品(命名は佐藤務先生)』。
つまり現代の通常の加工とは逆に「カロリーを削って、不足しているビタミン・ミネラルなどを残した食品」が必要なのです。そして、この逆加工食品こそが『サプリメント』なのです。
サプリメントを単に「健康食品」と捉えてしまうと、つかみ所のないものになりかねませんが、このように『逆加工食品』と解釈すると、サプリメントの本質がはっきりと見えてくるのではないでしょうか。そもそも「サプリメント(=supplement)」とは、「追加・補足・補充・付録」といった、つまりは「足りないものを補う」という意味の単語なのです。
佐藤先生は栄養指導の失敗から、「食事の改善だけでは補いきれない栄養素をサプリメントで補給する」という考えにたどり着き、それを実行しました。患者さんは確実に、また健康的に痩せていったそうです。
さて、私たちの身体が求める微量栄養素の量が以前より増えているという事実も、ビタミン・ミネラルの不足に拍車をかける要因になっています。
その一番の要因は『精神的ストレス』の増加です。
人類は長い間、農耕や狩猟という肉体労働による身体的ストレスにさらされてきました。しかし、仕事が頭脳労働に変わり、社会が複雑になるに従って、肉体労働による身体的ストレスは極端に減少し、さまざまな理由による精神的ストレスが増大しました。
私たちはストレスに対して、副腎という内分泌組織から抗ストレスホルモンを出すことによって心身のバランスをとり、健康を維持しています。この抗ストレスホルモンの分泌量の違いを比べてみると、人間は身体的ストレスには強く、精神的ストレスには弱いということがわかります。
そして、その抗ストレスホルモンは、副腎でつくられる際に大量のビタミンを必要とします。つまり、精神的ストレスが増えると、ビタミンの必要量もそれに比例して増大するということなのです。例えば、何かに驚いて「ドキッ」とした時、その精神的ストレスはビタミンCを約500mg消費すると言われています。
その他にも、現代人のライフスタイルにはいくつもの要因があります。カフェイン、アルコールなどはビタミン・ミネラルを速やかに身体の外に出す働きがありますし、痛み止め、制酸剤、風邪薬などの薬はビタミン・ミネラルの消化吸収、利用の邪魔をします。また、薬やアルコール、環境汚染物質などの代謝(解毒)には、ビタミン・ミネラルが必要なのです。
現在、日本の多くのお医者様、栄養士、保健士の方々は、「バランスの良い食事を摂ればサプリメントに頼る必要はない」と言われ、その考え方で一般の人々を指導されています。ですが、この頻繁に耳にする「バランスの良い食事」とは、一体どのような内容の食事を示すのでしょうか。
佐藤務先生は、また別の著書で自戒されています。
(佐藤務著『サプリメント処方箋』/講談社)
「医療でよく使われる言葉に『バランスの良い食事』と『適切な運動』というのがあります。よく耳にする言葉だと思いますが、この言葉が示す内容が具体的におわかりになるでしょうか。改めて問われると、あいまいで無責任な言葉であることに気がつかれると思います。私たち医者は、栄養学、運動生理学、健康学を学んでいません。医者は、病気の専門家であって健康の専門家ではないのです。」
実は、以前、一人のクライアントから、「サプリメントでビタミンを摂っていると、食事からビタミンを吸収できない身体になる…と、かかりつけのお医者様から言われたのですが、本当ですか?」というご質問をいただいたことがあります。大変に失礼ですが、そのお医者様は『ホルモン剤』と『ビタミンのサプリメント』を混同されているのかもしれません。
例えば、ステロイド(合成副腎皮質ホルモン)を長い間継続して服用したり、あるいは皮膚に塗ったりしていると、内分泌の調整機能が混乱して副腎皮質ホルモンをあまり分泌しないように指令が出され、最終的には臓器が萎縮してしまうことがあります。これは本来、身体の内部で作られるはずのホルモンが、外から人為的に与えられることによって起こる異常です。しかし、ビタミンは、サプリメントでも食品に含まれるものでも、消化器官から吸収されることに違いはありません。ですから、サプリメントを継続して摂取することでビタミンの吸収能力が低下するなどということは、あり得ない話なのです。
数年前から、日本の医師国家試験に、栄養に関する項目が加えられたということです。栄養の重要さがようやく日本でも認識されてきたということだと思いますが、マクガバン・レポートを作った国・米国ではすでに、「食品をバランスよく摂るだけでは、健康増進や抗老化はありえない」という考え方が、国民に定着しつつあるということです。
もちろん、佐藤務先生、山口武先生のように栄養に関して専門に研究され、多くの実績をあげられているお医者様方も、「食事だけで必要量のビタミン・ミネラルを摂取することは、もはや不可能である。」と、既に危機的な状況であることを訴え続けていらっしゃいます。
身体的ストレス(肉体労働)の減少によりカロリーの必要量が減り、身体的ストレスの増加によりビタミン・ミネラルなどの必要量が増えたにもかかわらず、現代人が摂取するカロリーの量にはほとんど変化がなく、ビタミン・ミネラルなどの摂取量は極端に減っている…。この現実を、強く危惧されているからですね。
<レポート・Web版> 売れ筋のサプリメントが異なる理由 特定の栄養素だけでは×

「あなたをセンテナリアン(健康百寿者)にする10の栄養新知識」
はじめに
目次
<序章> なぜ、日本は「不健康長寿国」になってしまったのか
・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
・「マクガバンレポート」
・「食の欧米化」はプラス要因
・「微量栄養素不足」は危機的状況
<本章> あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識
1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか
8. なぜ、薬とサプリメントが共存しているのか
9. なぜ、健康に投資することが必要なのか
10. なぜ、寿命が延びているのにアンチエイジングが必要なのか
番外編・米国人超健康シニアの教え
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(付録) サプリメント選びのポイント

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・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
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・「食の欧米化」はプラス要因
・「微量栄養素不足」は危機的状況
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1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
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3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
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5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか
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8. なぜ、薬とサプリメントが共存しているのか
9. なぜ、健康に投資することが必要なのか
10. なぜ、寿命が延びているのにアンチエイジングが必要なのか
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(付録) サプリメント選びのポイント
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5.な ぜ 、 日 本 と 米 国 で は 売 れ 筋 の サ プ リ メ ン ト が 異 な る の か
サプリメント最先進国・米国のサプリメント市場では、「ビタミン・ミネラル系サプリメント」が売り上げの多くを占めていて、人気ナンバーワンは『マルチビタミン・ミネラル』、ナンバーツーは『ビタミンBコンプレックス(ビタミンB群の総合サプリメントのこと)』です。米国では、不足しているビタミンやミネラルをしっかり補うことで、多くの人々の健康状態が大幅に改善されることが認知されているからです。
ところが、まだまだサプリメントが良く理解されていない日本の市場では、「ビタミン・ミネラル系サプリメント」の人気は今ひとつで、それ以外のサプリメント、例えば『○○のエキス』、『△△の粉末』などのハーブ系、あるいは『酵素の◇◇』や『××酢』などといったものが入れ代わり立ち代りブームを呼んでいます。
米国では「食品に何が含まれているのかではなく、今、身体が必要としている栄養素を摂る」と考えられているのに対し、日本では「食品の中に含まれる○○が健康や美容に良いから健康補助食品として摂る」と考えられているのです。
米国と日本ではサプリメントの捉え方が、そもそも出発点から違うということですが、この日本の考え方、そしてサプリメントの利用方法は、はっきり言って間違いです。
私たちが最初にしなければならないこと、それは、不足しているビタミン・ミネラルをきちんと補給して、「代謝機能」や「免疫機能」などの身体の働きを正常にすることです。それでも改善が見られなかった場合に、ハーブ系の『○○のエキス』などを試してみるべきなのです。
たとえ10万円の『○○のエキス』を摂ってみたとしても、ビタミン・ミネラルが足りていないとその10万円がまったく無駄になってしまう可能性も高く、逆に、ビタミン・ミネラルが充分に足りていれば、期待以上の効果が得られる可能性もあるのです。
ある米国の栄養学の博士は、来日した際、日本人が「癌の予防になるらしい」との理由で、何万円もするアガリクスを毎月買っていることに大変驚かれたそうです。米国では、「数千円のマルチビタミン・ミネラルを継続して摂取することで、将来、がんになる確率が半分程度に下がる可能性がある」ことが、既に多くの国民に認知されつつあったからです。
また、『○○のエキス』、『△△の粉末』などの成分は、ビタミン・ミネラルと違い、私たちが食品から日常的に摂取しているものではありません。伝統的に病気の治療に用いられてきたものなのです。イメージとしては漢方薬に近いもので、食品のように気軽に誰でも摂って良い、いつまでも摂り続けて良いとは限りません。合う人、合わない人がいますし、副作用に対する配慮も必要になります。
時折、サプリメント摂取による副作用が世間を騒がせることがありますが、思い出してみてください、その大半は、ビタミン・ミネラル系以外のサプリメントの副作用ではありませんでしたか?
6. な ぜ、 特 定 の 栄 養 素 だ け で は 効 果 を 期 待 で き な い の か
身体を作る新陳代謝、生きていくためのエネルギーを作るエネルギー代謝、あるいは、病原体や異物を識別して排除する免疫機能などは、様々なビタミン・ミネラルが互いに関係しながら行われます。言ってみれば、それは「個人プレー」ではなく「チームプレー」。そして、例えばビタミンB1だけが5レベルあっても、それ以外のビタミンが2レベルや3レベルしかないと、代謝は最低の2のレベルまでしか行われません。代謝以外の様々な働きでも同じことが言えます。つまり、「必要となる全てのビタミン・ミネラルが揃っているレベルまでしか、代謝や免疫などの様々な働きは行われない」ということなのです。
「FLI食と生活情報センター」所長・理学博士の八藤眞先生は著書で、血中の糖分を調整するホルモンであるインシュリンを例に説明されています。インシュリンの作用が慢性的に低下したときの症状と言えば…そうです。糖尿病ですね。
以下、八籐先生の著書から引用させていただきます。
(八籐眞著『サプリメントで病気になる!サプリメントで病気を治す!』/メタモル出版)
「このインシュリンの生成にまず欠かすことのできない物質がミネラルの亜鉛。次に、インシュリンの分泌を活発に促してくれるのがやはりマグネシウムやクロムなどのミネラル。さらに、インシュリンの活性を高め、心臓病のリスクを低下させる働きがあるのがミネラルのカリウム(中略)次に、インシュリンが血中で正常に働くために欠かせないのがビタミンC、ビタミンE、ナイアシン、ビタミンB6などのビタミン群です。ビタミンCとビタミンEは、血糖値を下げる働きがあるのに加え、血糖値上昇により細胞が酸化してしまうのを防ぐ働きがあります。ナイアシンは脂肪や糖質の代謝にはなくてはならないビタミンで、血中の糖度が高いときは糖質の代謝を抑えるといった働きをします。ビタミンB6は神経伝達物質の合成を助けるビタミン。糖濃度が高くなることで引き起こされる神経障害を緩和する働きがあります。このように、ビタミン・ミネラル群はインシュリンが常に不足しないように、また血中の糖分調整がうまくはかどるように適材適所で機能しながら(中略)そこにはさまざまなビタミン・ミネラルが連鎖的に関与しているということなのです。よってどれか一つでもビタミン・ミネラルが欠けるだけでもこの共同作業は崩れてしまうわけです。」
食事からビタミン・ミネラルが充分に摂れていた時代には、極端な好き嫌いや、食べ合わせの悪さが原因で、特定のビタミンだけが不足してしまうということがありました。その不足したひとつのビタミンのために代謝が滞り、口内炎になったり、胃炎を起こしたりということが起こったわけです。この場合は、不足したそのビタミンだけを補給すれば問題は解決していました。「口内炎にはビタミンB2」というような、薬としてのビタミン・ミネラル利用です。
しかし現代は、食材や食品に含まれる栄養価が全体的に低下し、微量栄養素を削り落とした加工食品が増え、加えてストレスの増大に伴い、私たちの身体のビタミン要求量も増えたために、ビタミンが一種類だけ不足することはなくなって、全般的に、慢性的に不足するようになっています。つまり、特定のビタミン・ミネラルだけを単品で補給しても、そう簡単に代謝機能や免疫機能などは改善されなくなってしまったのです。
ではどうすれば良いのでしょう?
そうです。現在はまず初めに『マルチビタミン・ミネラル』という種類の総合サプリメントで、様々な微量栄養素を満遍なく補給する必要があるのです。サプリメント本来の食事の補助としてのビタミン・ミネラル利用です。その上で、特に足りていない栄養素があればそれをプラスして補給する、あるいは『○○のエキス』などのハーブ系のサプリメントを摂ってみる…これが現代の、サプリメントによる栄養補給の基本です。
実際に目覚しい効果を上げている米国でのサプリメント売り上げナンバーワンが『マルチビタミン・ミネラル』であることも、このような理由から納得していただけるのではないでしょうか。
また、単品のビタミンやミネラルだけを摂ることには、別の問題が生じる恐れがあります。
先に説明したように微量栄養素の働きはチームプレーですから、例えば特定のビタミンだけを毎日摂り続けると、体内に蓄えてあるそのビタミンが働く時に必要となる他のビタミンを使い果たしてしまいます。その結果、摂り続けたビタミンの働きが期待できなくなるばかりか、そのために体調を崩してしまう可能性さえあるのです。
「ビタミンCだけを過剰に摂取すると葉酸が不足してしまう」、「ビタミンEだけを補給してもビタミンCが足りなければ酸化したビタミンEが体内に蓄積してしまう」などを、その具体例としてあげることができます。
7. な ぜ、日 本 で 入 手 で き る 情 報 だ け で は 足 り な い の か
米国では1994年に『栄養補助食品教育法』というものが制定されています。その目的は、「栄養知識の普及とサプリメントの活用により、健康増進に寄与し、医療費を200億ドル削減する」こと。
もちろん、着実に成果が上がっています。
「ビタミンEを充分に摂っていると心臓病になりにくくなる」という事実が認知されたことにより、1997年の医療費が130億ドル削減。
「女性が葉酸を充分に摂っていると、新生児の神経管閉鎖障害・無脳症を減らすことができる」と言う事実が認知されたことにより、同じく25億ドル削減。
その他にも、意図的に栄養素を摂取することで、様々な病気の予防や治療に大きな効果をもたらすことが数多く証明されているのです。その病気には、がん、脳卒中、心臓病、糖尿病、認知症なども含まれます。
ところが日本では、このような病気と栄養の関係についての情報は、非常に限られてしまっているのが実情です。
ひとつの例として「がんと栄養の関係」につていの情報をご紹介してみましょう。
日本では、がんに関しては「早期発見・早期治療」が合言葉になっていますね? もちろん、とても大切なことですが、しかし、良く考えてみると、その前に「がんの予防」が挙げられて然るべきではないでしょうか。
身体で無数の細胞分裂が絶えることなく行われている以上、細胞が悪性変異(がん化)を起こす可能性はつねに存在しています。しかし、私たちの身体には、進化の途上で発達させてきたがんに対する防衛機構である『免疫系』があります。その免疫系が細胞の変異を常に監視していて、それを発見すると、直ちに、確実に除去しているわけです。ひとつの変異細胞が、発見できるほどの大きさの腫瘍に成長するためには、免疫系の監視をくぐり抜けて、数多くの分裂を繰り返さなくてはなりません。つまり、免疫系が正常に働いていれば、「早期発見」されるがんさえも出現することはないはずで、たとえ初期のがんであったとしても、体内にがんができていること自体、免疫系がうまく働いていないことを意味するのです。
現在、世界中でがんの発病率が上昇しています。人間は、以前から存在していた発がん物質に加えて、大量の人工的発がん物質を環境にまき散らしてしまいました。本来であれば、それに対処するために身体の防衛力を強化しなければならないのですが、現代のビタミン・ミネラルなどの微量栄養素の不足は、逆に免疫機能の低下を招いています。
がんという病気に対する現代医学の限界を冷静に考えれば、最も重要なのは「がんの早期発見・早期治療」ではなく「がんの予防」であることは明らかです。そして、がんを予防するためには、免疫系を最大限に活かす方法を考えるしかないのです。
米国では、ビタミン・ミネラルの摂取によりがんになる確率を下げられる可能性のあることが認知されつつあると前述しました。ビタミン・ミネラルの十分な摂取は、身体の免疫系を正常に働かせるために必要不可欠のことなのです。
…以上が一例、「がんと栄養の関係」についての情報です。日本では、なかなか得ることのできない情報なのです。
さて、サプリメントに関する情報でも、日本は似たような状況におかれています。
米国のサプリメントのボトルには、「この栄養素を一日に○○㎎摂取すれば△△の疾病を◇◇%低下させる可能性があります」とはっきり記されているのですが、日本で、サプリメントやそのパンフレットにこのような記載をすれば、即、「薬事法違反!」なのです。いえ、効能どころか、「食後に…」などの摂るタイミングや、1回に摂るべき量などの最低限の情報についても記載することができません。
前出の山口武先生も著書で訴えていらっしゃいます。
(山口武著『こんなサプリメントが欲しかった』/主婦の友社)
「日本のサプリメントは、食品に分類されるので、摂り方について、最低限の情報さえラベルに書いてはいけないことになっています。(中略)ビタミンCは酸性ですので、胃の中に食べ物がないと胃を荒らすことがあります。またビタミンEなどの脂溶性ビタミンは、脂肪を含む食べ物と一緒に摂るか食後でないと吸収されません。しかし薬事法上、そんなことはラベルに一切書いてはいけないことになっています。理由はクスリと間違えるから、というのですが、(中略)そんな実態のない理由で、必要最低限の情報さえ消費者に知らせることができないということのほうがよほど国民のためにならないと私は思うのですが、皆さんはどう思いますか。日本で市販されているサプリメントのラベルには、「1日2粒から3粒を目安にお召し上がりください」などと書いてあるにすぎません。ところが、アメリカで市販されているアメリカ向けのサプリメントのラベルには、「毎回食事と一緒に2粒摂るのが標準です」とか「食事の20分前に1粒摂るのが標準です」と、それぞれのサプリメントに応じた最適の摂り方が書いてあるのです。(中略)もちろん事実に基づかない情報は、取り締まられるべきです。しかし、事実であっても情報として消費者に提供してはいけないという考えは、一体どこから来るのでしょうか。」
日本の栄養学の遅れていると言われる理由が、こんなところにもあるのかもしれませんね。
<レポート・Web版> 薬とサプリメントの共存 健康に投資 寿命とアンチエイジング

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はじめに
<序章> なぜ、日本は「不健康長寿国」になってしまったのか
・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
・「マクガバンレポート」
・「食の欧米化」はプラス要因
・「微量栄養素不足」は危機的状況
<本章> あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識
1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか
8. なぜ、薬とサプリメントが共存しているのか
9. なぜ、健康に投資することが必要なのか
10. なぜ、寿命が延びているのにアンチエイジングが必要なのか
番外編・米国人超健康シニアの教え
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10. なぜ、寿命が延びているのにアンチエイジングが必要なのか
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番外編・米国人超健康シニアの教え
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(付録) サプリメント選びのポイント
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(テキスト版)
8. な ぜ、薬 と サ プ リ メ ン ト が 共 存 し て い る の か
サプリメントと薬の違いを、「薬は病気になったら飲むもの。サプリメントは病気にならないために飲むもの。」と表現することがあります。これですべてを説明できるわけではありませんが、最も基本的な考え方としては、簡潔で理解しやすいものでしょう。
しかし、実際には、特定の病気やその症状、身体の異常などを改善することを目的として、サプリメントを摂ることも多いですよね。そして、「△△のエキス」などのハーブ系サプリメントや、単品のビタミン・ミネラルのサプリメントを選ぶことが多い日本人は、特にその傾向が強いと言えます。
これは、日本人が『サプリメント』と『薬』の位置づけを明確に区別できていないことの表れかもしれません。
白状してしまいますと、かつての私もそうでした。悩んでいる症状、改善したいと考えている身体の異常などを伺い、それに対応できる個々のビタミンやミネラル、ハーブ系サプリメントなどを組み合わせてご提供していたのです。
そして、その頃の私は、薬剤師である妻と度々衝突していました。特定の病気の症状を改善することを目的とするならば、それは『薬』の目的と重なってきます。何故、薬ではなくサプリメントなのか…という議論になるわけです。
ですが『薬』、つまり医薬品は、莫大な費用と長い時間をかけて開発され、科学的なデータによりその効果が徹底的に検証されたものです。いくら「食品に含まれている成分だから…」とか、「副作用の心配が少ない…」などと主張しても、期待する効果が得られる可能性、また即効性という面では、私が妻に敵わない…いえいえ、サプリメントが薬に敵わないのは当然でした。
では、特定の症状の改善を目的とした場合、両者の位置づけの違いは何なのでしょう。釈然としないでいた私に回答を与えてくれたのは、総合サプリメントであるマルチビタミン・ミネラルをご提供したクライアントからの声でした。
その声とは、「まったく期待していなかったことに効果が現れて驚いた!」という喜び、驚きの声。
たとえば、口内炎ができやすいことが悩みだったクライアントから、「肌がツヤツヤになった!」という声。あるいは、がんの再発防止を目的にしていたクライアントから、「高かった血圧が下がって、飲んでいた降圧剤を減らすことができた!」という声…などなど、予期せぬ効果に驚く声をたくさんいただいたのです。
現在の私は、特にビタミン・ミネラル系サプリメントについて次のように考え、クライアントにも説明しています。
「薬は、病気や身体の異常・不調による特定の症状を抑えるものであり、サプリメント(特にビタミン・ミネラル系)は、身体の働きや代謝を正常にすることで、人間の本来持っている自己治癒能力が病気や異常・不調を改善することを助けるものである。」
例えば、風邪をひくと、大抵の人は病院で処方してもらった風邪薬や、市販の風邪薬を飲みますね? そして風邪が治ると、「風邪薬を飲んだから治った」と考えます。
でも、それは真実でしょうか?
実は、風邪薬は単に風邪の症状を抑えるだけで、風邪を治すわけでも身体を強くするわけでもありません。発熱や咳といった身体の反応を止めるだけです。体が風邪と戦うための機能を強化してくれるわけではありませんし、場合によっては、必要な体の反応を抑え込んだことが原因で風邪を長引かせ、こじらせることもあります。
例えば「発熱」という反応は、ウィルスを退治するための非常に効果的な手段です。熱が出るとだるくてツラいかもしれませんが、高温に弱い風邪のウィルスはもっと苦しんで(?)いることでしょう。風邪薬で熱を下げると、身体は楽になりますが、同時に風邪のウィルスを助けることにもなってしまうわけです。加えて、風邪薬には免疫機能を強化するビタミンCを体の外に速やかに出してしまう働きがありますから、かえって風邪を長引かせてしまう可能性すらあるわけです。
風邪薬は風邪の症状を抑えてくれるとてもありがたいものではありますが、風邪が治るのは、あくまで人間が本来持つ免疫系などの自己治癒能力が働いたからなのです。その自己治癒能力を強化することがサプリメントの役割なのだと考えると、薬との違いを理解できるのではないでしょうか。自己治癒能力が強化されるから、サプリメントによってまったく期待していなかったことに効果が現れることがあるのです。
佐藤務先生の著書に、自己治癒能力に関する記述がありましたので、ご紹介しましょう。
(佐藤務著『サプリメント処方箋』/講談社)
「基本的に私たちが行う医療とは、患者さん自身の自己治癒能力の上に成り立っています。この自己治癒能力とは、病気にかかる前の病気を防ぐ力であり、発症後はその病気と闘う力であり、さらにその病気に付随する合併症を防ぐ力であり、私たちの行う治療の副作用にも耐える力でもあるのです。この力がなければ、私たちの医療はお手上げです。あくまでも治療とは、自己治癒のサポートであり、最終的に病気を治すのは私たち医療者ではなく、患者さんご自身なのです。」
このことを裏付ける事例を、サプリメント先進国・米国に見ることができます。
米国では、大掛かりな手術をする場合、まず、患者の栄養状態を細かく把握します。そして入院準備期間を設け、患者の身体が必要としているビタミン・ミネラルをサプリメントにより摂取させるのです。つまり、患者の身体が手術に耐え、術後しっかり回復できる状態になってから入院させ、手術を受けさせるということです。手術後の入院期間にも、薬の投与によるビタミン・ミネラルの消費を補うために、サプリメントが与えられます。その結果、回復が早く、術後の不調による再入院も少ないのです。
自己治癒能力を向上させるために、サプリメントが用いられているわけですね。
残念ながら日本では、栄養に関する社会的な認識が低く、栄養状態を改善するために手術の準備期間が設けられるというようなことはほとんどありません。結果として自己治癒能力が低いまま手術を受ける患者も多く、また、術後も健常者向けの栄養管理(食事のみ)しか受けられないことから、回復が遅れたり、再入院が必要になったりするケースが少なくないのだそうです。
9. な ぜ、健 康 に 投 資 す る こ と が 重 要 な の か
クルマには人命を守るための安全装備がいくつも備わっていますね。シートベルト、エアバッグ、ABS(アンチロック・ブレーキシステム)などなど。その総コストが数十万円単位であることは想像に難くありませんが、それを負担しているのはクルマの購入者である私たち。つまり、その分だけクルマの価格がアップしても、自分たちの命を守るための「投資」として納得しているわけです。
さて、2006年の交通事故死者数は51年ぶりに6500人を下回ったそうで、本当に喜ばしいことですが、ここでは、その確率に注目してみましょう。
日本人が交通事故で死亡する確率は1パーセント未満です。それに対し、がん、心疾患、脳血管疾患で死亡する確率は約60パーセント! つまり、3人集まれば、その内の2人はいわゆる3大疾患で亡くなるというのが日本の現実なのです。
であるにもかかわらず、これらの疾患を防ぐために自分の健康に投資している方がどのくらいいらっしゃるのでしょうか。100人に1人以下の交通事故死の予防に対する数十万円の投資を考えると、あまりにもアンバランスなのではありませんか?
ここでまた、米国の登場です。
米国には日本のような『国民皆保健』などというありがたいものがありません。病院に行くと、まず、受付で「お支払いは現金ですか?カードですか?」と聞かれるそうです。そして、診察費、治療費の支払いができそうもないと判断されると、…診察してもらえないのです!
重篤な病気になってしまったら、もう大変! 例えば、がんになると最低5万ドルかかると言われていますから、約 600万円、すぐに用意できない人は、その時点で「がんの治療は諦めてください」ということ。
米国では、何と年間1万8000人の人々が、費用を支払うことができないために治療を拒否され、亡くなっています。ですから、「病気になったら治療すればいい」と考える日本人と違い、「病気にならないようにすることこそが重要である」と考えられていて、「病気にならないために、最低でも年間500ドルは自分の健康のために投資せよ」と言われているそうです。年間500ドルの負担で5万ドルの出費を防ぐ方がはるかに合理的であり、また、その投資によって得られるものが金銭的なメリットばかりでなく、「健康で快適な毎日」という素晴らしい贈り物であることを理解しているのでしょう。
日本は世界でも類をみない程、保険制度が整った国なのです。治療費は健康保険が、老後の生活は年金がカバーしてくれます。少なくとも米国には、特別な事情がない限り国が個人をカバーする保険制度はありません。この国政の違いが、病気の予防に対する個人個人の取り組み方、そして、サプリメントに対する考え方の違いを生んだと言えるのかもしれません。米国では「サプリメントの正しい摂り方」を子供たちの授業に取り入れている州もあるということです。
(日本の健康保険制度が崩壊寸前であることを、ここに改めて書き添える必要はありませんね。)
また、いざという時のための投資である生命保険に、日本では8割弱の方が加入されているそうです。払い込み金額を冷静に計算すると非常に高額の投資である場合も多いようですが、残念ながら生命保険は、がん、心疾患、脳血管疾患などを防いだり、認知症や寝たきりになる確率を減らしたりしてくれるものではありません。それに、病気で失ってしまうものすべてを、お金が補ってくれるわけではないのです。
「がんになってしまったらどうするか…」を考えることも、もちろん大切ですが、その前に「がんにならないために何ができるのか…」を考えるべきではないでしょうか。
10. な ぜ、寿 命 が 伸 び て い る の に ア ン チ エ イ ジ ン グ が 必 要 な の か
日本の高齢者(65歳以上)の割合は21%で、世界一です。つまり、高齢化がもっとも進んでいるのが日本ということですが、さて、今さらという感もある『高齢社会』、あるいは『高齢化社会』という言葉は、常にマイナスイメージで語られますね。これは、高齢者を国連の統計に使われる65歳という年齢を尺度に捉え、その比率が高いことを悲観しているわけです。
しかし、65歳を過ぎてもずっと健康を維持して、元気に、若々しく、美しく歳を重ねていくことができるとすればどうでしょう?
寝たきりや要介護状態、認知症の高齢者ではなく、元気いっぱい社会に参加している高齢者が多数を占める社会。そう考えた時、『高齢化社会』のイメージは大きく変わるのではないでしょうか?
これは決して夢物語などではありません。現在、そのための手段がどんどん明らかにされているのです。
それが「Anti-Ageing = アンチエイジング」です。
ようやく日本でもこの言葉を耳にするようになってきました。『抗加齢医学』、あるいは『抗老化』、『老化制御』などと訳されますが、さて、これだけでは何のことか良くわからないかもしれませんね。
米国アンチエイジング学会認定医と米国先端医療学会・キレーション治療認定医の資格を日本で唯一併せ持つ、満尾クリニック院長の満尾正先生の説明がわかりやすいと思います。
満尾先生の著書より引用させていただきます。
(満尾正著『125歳まで元気に生きる』/小学館)
「我々は老化に対して何も出来ないのでしょうか? 老化は自然現象とあきらめて、呆然と時の過ぎゆくままに過ごすことしか我々にすることはないのでしょうか? こうした疑問に答える医学がアンチエイジング、日本語では抗加齢医学と呼ばれている比較的新しい領域の医学です。抗加齢というと、加齢という自然現象に抵抗するようで不自然に聞こえるかもしれませんが、加齢にともなうさまざまな老化現象をできるだけ少なくするようにコントロールすることがこの医学の目的とするところです。」
『日本抗加齢医学会』という学会も誕生しました。新たな学問分野として、大勢の先進的なお医者様方が活発な活動をされています。
ところで、「寿命が延びたからアンチエイジングが必要なのだ」とお聞きになったら、どう思われますか? 一瞬、「 ??? 」かもしれませんね。でも、よく考えれば、それを納得されるでしょう。
あらためてご説明するまでもなく、“老化”の最大の原因は「身体の酸化」。その元凶が悪名高き『活性酸素』です。ご存知のように、活性酸素は強力な酸化作用で体内の脂肪酸やたんぱく質、酵素などの性質を変えてしまいます。
この活性酸素に対抗するために、体内では抗酸化物質であるSOD(スーパー・オキシド・ディスムターゼ)という酵素が作られています。ところが、このSOD、若いうちはたっぷり作られるのですが、40歳を過ぎた頃から激減してしまうのです。
そうです。40歳頃から老化が一気に進むのは、SODが足りなくなってしまうからなのです。しかし、ほんの数十年前まで、それはどうでも良いことでした。日本人の寿命が50歳程度だったからです。
ところが、医療技術の進歩などによって飛躍的に寿命が延びた結果、現代日本人はSODの減少による影響をまともに受けるようになってしまいました。
実はこれも、「寿命は延びたが健康ではない = 不健康長寿国日本」という現在の状況を生んだ大きな要因です。ですから、この状況を改善するためには、不足するSODに代わる物質を充分に補給するなどの何らかの対策、つまりアンチエイジングを実行しなければなりません。
寿命の延びた現代日本人は、「40歳を過ぎたらアンチエイジングが必要不可欠!」と考えるべきなのです。
SODに代わる物質とは、抗酸化ビタミンやカロテノイドなどの外から摂る抗酸化物質(SOD様物質)です。
代表的なものとして、ビタミンではビタミンC、ビタミンE、ミネラルではセレン、その他にベータカロテン、リコペン、カテキン、コエンザイムQ10などがあげられます。
アンチエイジングは、「生命寿命」を延ばすために必要なものではありません。健康を維持して、元気に、若々しく、美しく歳を重ねていくためのもの、つまり、「健康寿命」を延ばすために必要不可欠なものなのです。
そして、必要な栄養素をまんべんなく充分に摂ることが、現在、アンチエイジングの最も有効な手段のひとつとされているのです。
<レポート・Web版> 番外編・米国人超健康シニアの教え

「あなたをセンテナリアン(健康百寿者)にする10の栄養新知識」
はじめに
<序章> なぜ、日本は「不健康長寿国」になってしまったのか
・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
・「マクガバンレポート」
・「食の欧米化」はプラス要因
・「微量栄養素不足」は危機的状況
<本章> あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識
1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか
8. なぜ、薬とサプリメントが共存しているのか
9. なぜ、健康に投資することが必要なのか
10. なぜ、寿命が延びているのにアンチエイジングが必要なのか
番外編・米国人超健康シニアの教え
終わりに
(付録) サプリメント選びのポイント

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「あなたをセンテナリアン(健康百寿者)にする10の栄養新知識」
はじめに
なぜ、日本は「不健康長寿国」になってしまったのか
・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
・「マクガバンレポート」
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・「食の欧米化」はプラス要因
・「微量栄養素不足」は危機的状況
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あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識
1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
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3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
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5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか
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8. なぜ、薬とサプリメントが共存しているのか
9. なぜ、健康に投資することが必要なのか
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(テキスト版)
番 外 編 ・ 米 国 人 超 健 康 シ ニ ア の 教 え
私は一人の日系米国人との出会いにより、栄養、そしてサプリメントに関するたくさんの知識、情報を得ることができました。その中には、日本ではなかなか知ることのできない情報もありました。S氏とのお付き合いはわずかに2年と数ヶ月でしたが、彼からの教えは、私の一生のバックボーンとなっています。
「番外編」として、彼から学んだことでレポート本文に書ききれなかったことなどを、実録小説風にまとめてみました。楽しんでいただければ幸いです。
「君だったら、この数字が何を意味するか理解できるのじゃないかな?」
話の途中で彼は、思い出したように黒い革のバッグから1枚の紙を取り出しました。S氏に会うのはその時が最初でしたが、不思議な高揚感に包まれた私はいつになくおしゃべりになり、初対面の彼に自分がこの道を選んだきっかけまで話していました。彼は私のことを気に入ってくれたようでした。
彼の差し出した紙には、次の表が書かれていました。
年齢 日本(万人) 米国(万人)
(総人口) 12,693 28,143
65歳以上 2,201 3,499
80歳以上 485 919
90歳以上 70 145
95歳以上 13 34
100歳以上 1.2 5.0
「…このままではわかりにくいですねぇ。ちょっと計算して、書き直してみてもいいですか?」
「もちろん、いいとも。」
私は携帯電話の電卓を使って計算し、表を書き直しました。
年齢 米/日・比率 人口調整後比率
総人口 2.2 -
65歳以上 1.6 0.72倍
80歳以上 1.9 0.85倍
90歳以上 2.1 0.93倍
95歳以上 2.6 1.18倍
100歳以上 4.2 1.88倍
「…あれっ?…どうして?」
私は首を傾げました。老人はいたずら好きの少年のようにニヤッと笑っただけで黙っていました。
「この表からわかること…ですよね? ええと、米国の65歳以上の高齢者は、計算上日本の1.6倍、80歳以上では1.9倍、そして90歳以上では2.1倍です。ですが、米国の総人口は日本の総人口の2.2倍なので、調整するとそれぞれの高齢者の数は、日本の0.72、0.85、0.93倍になりますから、比率からは日本のほうが多いと言えます。日本は世界一の長寿国ですから、それは特に不思議なことではありません。ですが…」
私は大きく深呼吸しました。
「…高齢になればなるほど、その差は縮まっています。そして、95歳以上の高齢者の数では、米国は日本の2.6倍になり、総人口比で調整しても1.18倍と、ついに逆転してしまう…。100歳以上になると…4.2倍? 総人口比で調整しても、米国の100歳以上の高齢者は、比率では日本の1.88倍…約2倍じゃないですか? ということは、高齢になればなるほど、米国の高齢者は日本より多くなるということですよね?…本当ですか?」
彼はうなずき、静かに話し始めました。
「数字は間違っていないよ。それどころか、ハーバード大学医学部の専門化たちは、2050年には米国のセンテナリアン(健康百寿者)が100万人を超えると推測している。それに、米国には私のように年齢を疑われるほど元気で、そして人生を目いっぱい楽しんでいるシニアが大勢いるのだ。しかし、日本には、寝たきりになってしまう高齢者があまりに多い。その数は米国の 5倍とも6倍とも言われているよ。」
「ちょっと待ってください! もちろん、今の日本が大きな問題を抱えていることは理解しているつもりです。でも、それは米国も同じか、あるいは日本より深刻なのではないのですか? だって、平均寿命は米国より日本のほうが長いのですよ? それなのに何故?」
少し間をおいた後、彼は再び話し始めました。
「実は、米国人には2種類いるのだ。ほんの少数の『知っている米国人』と大多数の『知らない米国人』だよ。」
「…どういうことですか? 全然わかりません。」
「『知っている米国人』とは、意識的に健康を維持していくことの重要性を認識して、若い時から、計画的に運動をし、食事に気を使うだけでなくサプリメントでしっかりと栄養を補給している人たちだ。そして『知らない米国人』とは、健康に関心がなく、だから知識もなく、ジャンクフード…、つまりスナック、ファストフード、コーラなどを好きなだけ食べたり飲んだりし続けている人たちだよ。」
「…それで?」
「言うまでもなく前者は、私のように健康で元気な長寿者になる。そして後者は、若くしてこの世を去っていくのだ。だが、絶対数では圧倒的に『知らない米国人』のほうが多い。だから米国の平均寿命は短くなるのだよ。」
「…なるほど、良くわかりました。米国の栄養学は、日本の栄養学より30年くらい進んでいると学びましたが、もうそこまで結果が出ているのですね。すごい!」
「…いや、喜んでばかりはいられない。知っているのは富裕層の人々なのだ。現在の状況を、『裕福な人々は予防医学の恩恵を享受し、そうでない人々はそれを知ることもできない』と批判する声もあることを知っておいてほしい。」
「…そうですか。厳しい現実ですね。」
「日本にも、もう気がついている人たちがいるだろう?わざわざ米国からサプリメントを購入しているような人たちだ。その数はどんどん増えているよ。日本のサプリメント市場が本当に正しく発展しているのか、疑問がないわけではないが、日本にも近い将来、間違いなく米国と同じような二極化が生まれるだろうね。君の使命は、『知っている日本人』を少しずつでも増やしていくことだ。君はすばらしい道を選んだのだ。自信を持ってその道を極めなさい。」
「はい!ありがとうございます!」
日本のサプリメント市場は正しく発展しているのか…という言葉が少しだけ引っかかりましたが、私はS氏の激励をありがたく受け止め、彼と出会えたことに心から感謝しました。
その次に彼にあったのは、半年ほど後のことでした。
今思えば、サプリメント先進国・米国の、サプリメントのプロフェッショナルであったS氏に、その時の私は身の程知らずにも、少しだけ対抗心を持っていたのかもしれません。私は自分が学んだ栄養やサプリメントに関する知識のありったけを彼に披露していました。
「なるほど…」と感心した様子で時折うなずく彼を見て、私は満足でした。もうすべてを理解したような気になっていました。
しかし、その後、私は大きな壁にぶつかってしまったのです。そのまた半年後、3度目に会った時、S氏は、私の表情がそれまでと違うことに、すぐに気づいたようでした。挨拶も早々に彼は問いかけてきました。
「今日は元気がないね。何かあったのかな?」
「いいえ、あ、…はい。実はサプリメントの限界を感じてしまって…」
「ほう? 3年目にして限界かね? 君はまだまだこれからだと思っていたのだが?」
「えっ? まだまだって、どういうことですか?」
S氏は答えませんでしたが、話してごらん…というように優しく微笑みました。
「はい。私は先進的な方法でサプリメントを扱っています。まず、カウンセリングでクライアントひとり一人の悩み、体調や生活習慣などをうかがって、その結果を元に、百種類近くのサプリメントから必要と思われるものを組み合わせて提供しているのです。」
「うん、そうだったね。」
「私は理想的なシステムだと思っています。実際、評判はとても良くて、クライアントの数も順調に増えているのです。」
「でも、そこには何か問題があると?」
「問題は…単純です。結果が出ないのです。クライアントの悩みが、私が期待していたほどには改善しません。もっと元気になってもらえると思っていたのに…」
「…なるほどね。」
そう言ったきり、S氏は目をつむってしまいました。
「あの、やはりサプリメントでは限界が…」
「君の問題は、日本のサプリメント業界が抱えている問題だよ。」
目を開いた彼は、私の言葉をさえぎるように話し始めました。
「君の知識は大したものだ。私もかなわない部分がある。だが、君の知識は栄養素そのものに関する知識だ。本当に必要なのは『臨床栄養学』だよ。」
「…すみません、よくわからないのですが。」
「日本の栄養学は食品に含まれる個々の栄養素の研究が基本だ。そして君も、ビタミン、ミネラル、様々なハーブなどに関して、それらの個々の働き、効能などを個別に学んだだけだ。それでは単なる『食品科学』でしかない。実際にはあまり役に立たないね。肝心なのは栄養素と生理学、あるいは栄養素と医学の関連付けであり体系化だ。それが不十分なのだよ。」
「…」
「それに、この前、君が私に熱心に講義してくれたことは、失礼だが本を読みさえすれば誰でもわかることではないのかな? 暗記することに意味があるのだと君が言うなら、それはそれで立派なものだがね。残念だが、今の君のレベルではOptimal-Health(オプティマル・ヘルス=最高レベルの健康)を顧客に提供していくことは難しいな。」
私は何も言えず、目を伏せてしまいました。
「…さて、米国で一番売れているサプリメントが何か、知っているかな?」
S氏の質問に、劣勢を少しでも挽回したかった私は急いで答えました。
「はい。『マルチビタミン・ミネラル』だったと思います。」
「ほう、さすがによく知っているね。そして、2番目は『ビタミンB・コンプレックス』だ。では、なぜこれらが売れているか、わかるかな?」
「あの…、米国人は大雑把だから、とりあえず、色々なビタミンやミネラルが含まれているものを選んでいるのじゃないですか?」
「あっははは、これは面白い!…だが、米国がしっかり結果を出していることを忘れないでくれよ。よろしい。今度は私が君に講義する番だ。良く聞きなさい。そして、それをただ鵜呑みにするのではなく、一つひとつ自分で裏付けを取り、君の考え方を確立しなさい。」
S氏の、米国の実例を挙げながらの講義はとても興味深いものでした。私は彼に言われたとおり、時間をかけて彼の話の裏付けをとり、その結果として、「最初にビタミン・ミネラルをきちんと補給して、代謝や免疫機能などを正常にしておかなければならない」ことや、「特定のビタミン・ミネラルを単品で補給しても、そう簡単に代謝や免疫機能などは改善されない」ことなどを確信するに至ったのです。
寄り道の末に『マルチビタミン・ミネラル』にたどり着いた私は、メインとする取り扱いサプリメントの切り替えを決意します。それまでのクライアントを失うかもしれないという不安はありましたが、知ってしまった私には、もうその選択しかありませんでした。
ところが、理想のマルチビタミン・ミネラルを探し出すことは、思ったほど簡単ではなかったのです。
確かに、S氏の教えを受けた私には譲れない条件が多くあり、かなり厳しい基準で選んでいたことは事実ですが、それにしても、自信と責任を持ってクライアントにご紹介できる製品に、なかなか出会うことができませんでした。
マルチビタミン・ミネラルは、現在、国内外から非常に多くの種類の製品を入手することができます。しかし、その実情はまさに玉石混淆なのです! 本当に良い製品がある一方、お金を出して摂る価値があるのか疑問に思われるものも少なくありませんでした。
たとえば、コンビニやドラッグストアのマルチビタミン・ミネラルは、その大半が、天然成分ではなく合成されたビタミンを主原料として、従来の日本の所要量を基準に作られた、各微量栄養素の含有量が十分でないものでした。これでは残念ながら効果は期待できません。所要量を満たす程度の微量栄養素は、現代の食事からでもぎりぎり摂れているのですから、その類のマルチビタミン・ミネラルでは、摂っても摂らなくても変わりがないわけです。
では、サプリメント先進国・米国製の製品がベストだったのかというと、そうとも限りませんでした。米国人と日本人では食べているものが違い、身体も違います。米国製の製品には、日本人に不足している栄養素が入っていなかったり、日本人が十分摂れている栄養素までたっぷり含まれていたりしました。粒・カプセルのサイズが日本人には大きすぎるものも少なくありませんでした。また、米国製であっても、日本市場向けとして日本の所要量を基準に作られた、各微量栄養素の含有量が低い製品もありました。
結局、満足できる「世界基準で作られた日本人のためのマルチビタミン・ミネラル」を探し出すまで、半年近くかかってしまいました。クライアントに私の考えを説明し、理解をいただくことは簡単ではありませんでしたが、私の決断が間違っていなかったことは、その後、大勢のクライアントの、喜びの声が証明してくれたのでした。
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「あなたをセンテナリアン(健康百寿者)にする10の栄養新知識」
はじめに
<序章> なぜ、日本は「不健康長寿国」になってしまったのか
・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
・「マクガバンレポート」
・「食の欧米化」はプラス要因
・「微量栄養素不足」は危機的状況
<本章> あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識
1. なぜ、摂った栄養が脂肪になってしまうのか
2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
5. なぜ、日本と米国では売れ筋のサプリメントが異なるのか
6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
7. なぜ、日本で入手できる情報だけでは足りないのか
8. なぜ、薬とサプリメントが共存しているのか
9. なぜ、健康に投資することが必要なのか
10. なぜ、寿命が延びているのにアンチエイジングが必要なのか
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なぜ、日本は「不健康長寿国」になってしまったのか
・日本人の不健康度
・生命寿命と健康寿命
・「マクガバンレポート」
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あなたを健康百寿者にする10の栄養新知識
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2. なぜ、栄養所要量で健康を維持することができないのか
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3. なぜ、キレる日本人が急増しているのか
4. なぜ、「一日30品目」摂っても足りないのか
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6. なぜ、特定の栄養素だけでは効果を期待できないのか
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終 わ り に
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
レポートの終わりに、私の忘れられないお電話をご紹介します。その、サプリメントのお問い合わせのお電話は、50代の主婦の方からでした。
念願のマイホームを建てることになって、喜び一杯、住宅展示場を回ったり住宅メーカーを選んだり…。ところが、計画が具体的になってきた頃、一人暮らしをされていたお母様が体調を崩し、寝たきり状態になってしまわれたのだそうです。持病があったため施設に入れてもらうことができず、結局、引き取って面倒を見ることに。
そして…
「 …あれから1年。それが原因で、私の家庭は崩壊しました。マイホームの夢も消えて… 」
別の男性のクライアントからは、ご高齢のお父様が認知症のために家族に手を上げるようになり、その結果、奥様(嫁)が重篤な心身症になってしまい、やはり幸せだった家庭が壊れてしまったというお話をお聞きしました。
これが長寿を誇る日本の現実なのではないでしょうか。大切なのは、何歳まで生きるかではなく、健康を維持して元気に、幸せに歳を重ねていくことですよね。
先の主婦の方は、お問い合わせの理由を次のように話されていました。
「私は娘の世話になりたくない。自分の娘にはこんな思いをさせたくない。だから、最後まで元気でいるために、今できることを探しているのです…」
当初、このレポートは、健康関係のお店にサプリメントを紹介する際に参考資料としてお渡ししていた、要点をまとめてファイルした程度のものでした。さほど気に留めているものでもなかったのですが、ある時、一人のクライアントにお見せしたところ大変に興味を示され、ご友人方にも是非配りたいからと数部求められたのです。思いもよらないことでしたが、それをきっかけにクライアント向けに多少手直しし、セミナーに参加された方や、サプリメントのお問い合わせをいただいた方にもお渡しするようになりました。
それからしばらくして、近隣で開催されたイベントに協賛した際、一部のご来場者にサプリメントのパンフレットと共に資料をお配りしたところ、またまた予期せぬ反応があったのです。
ご主人と一緒にお礼の手紙を書いてくださった方、知人に渡したいからと12部も追加してお求めくださった方…。
少々戸惑いながらも私は、「この資料をもっともっと多くの方々に読んでいただければ、それが『知っている日本人』を増やす一番の近道になるのかもしれない…」と考えるようになりました。
そして私は、ファイルに閉じただけの状態だった資料を一から書き直して、お伝えしたいことをすべて盛り込み、きちんと製本した上で「現代食環境レポート」として頒布していくことを計画し、さっそく作業に取りかかりました。
ところが、作成に費やすことのできる時間は予想以上に限られて、いざ作業を始めてみると、一日に数十分程度、パソコンに向かうのが精一杯…。結局、それから一年以上過ぎてようやく出来上がったのが、あなたに読んでいただいたこのレポートです。
この稚拙なレポートが、ご縁をいただいたあなたとご家族、そしてあなたの大切なお知り合いの方々に、『オプティマル・ヘルス(Optimal-Health=最高レベルの健康…米国流の表現)』を手に入れていただくための、そして『健康寿命』を最大限延ばしていただくための一助になることを願ってやみません。
この道に私を導いてくれた今は亡き父、向こう見ずな退職・起業を動じることなく受け止めて常に応援してくれた妻、このレポートの原点であるS氏、勇気と自信をいただいた大勢のクライアントの皆様、そして、貴重な時間を割いて長いレポートを最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝いたします。
はらひかる
- 参考文献 -
佐藤務 『医者がすすめるビタミン外来』/ビジネス社
山口武 『こんなサプリメントが欲しかった』/主婦の友社
田中秀一 『「コレステロール常識」ウソ・ホント』/講談社
佐藤務 『サプリメント・マニュアル』/光文社
満尾正 『125歳まで元気に生きる』/小学館
『HEALING WITH VITAMINS』/PREFENTION MAGAZINE HEALTH BOOKS
佐藤務 『サプリメント処方箋』/講談社
八藤眞 『サプリメントで病気になる!サプリメントで病気を治す!』/メタモル出版
高田明和 『「健康に良い」は体に悪い』/光文社
Andrew Weil 『癒す心、治る力』/角川書店
Lillian Langseth 『栄養のヒト免疫機能に及ぼす影響』/ILSI Japan
日野原重明監訳 『100万人の100歳の長生き上手』/講談社
※無断転載はご遠慮ください。また、当方が承諾した場合を除き、サプリメントなどの販促資料として利用されることもお断りいたします。
サプリメント選びのポイント はらひかる のアドバイス
基本は「マルチビタミン・ミネラル(※)」です
あなたが現在、単品のビタミンやCoQ10、α-リポ酸など、また、様々な健康食品を摂取されていたとしても、それらが本来の力を発揮するのは、「マルチビタミン・ミネラル」で身体の代謝機能や免疫機能を正常化させてからです。
※ 様々な微量栄養素を含んだ総合サプリメントのこと。特定のメーカーの商品名ではありません。
天然の原材料をできるだけ精製せずに用いている製品を
合成か天然か…。実は、頻繁にいただく質問のひとつなのですが、結論を言ってしまえば、合成でも天然でも、ビタミンそのものに大きな差はありません(※)。ですが、天然系ビタミンの原材料となるものには酵素、補酵素、抗酸化物質、植物性化学物質などのプラスアルファの物質が含まれていて、これらがビタミンの働きを格段にレベルアップさせることがわかっています。例えば、「ジャガイモのデンプンから合成されたビタミンCとアセロラから抽出されたビタミンCに違いはないが、アセロラに含まれているビタミンC以外の様々な微量物質の効果により、吸収率や効果に大きな違いが現れる」ということです。「ビタミンCはオレンジジュースで摂るべし!」なのです。したがって合成よりも天然、それもできるだけ原材料を精製しないで用いている製品が良いと言えるでしょう。見分けるのはそれほど難しいことではありません。そのような製品には、原材料として「ビタミン○○」などの栄養素そのものだけでなく、微量栄養素を含む材料の名称が書かれていますし、精製されていない分、一日の摂取目安量が多くなるはずです。「一日一粒」というわけにはいかなくなるのです。
※ ビタミンEは合成のものと天然のもので構造式が違い、効果も大きく異なります。是非、天然型ビタミンEを用いている製品をお選びください。
含まれている栄養素を確認しましょう
多くの「マルチビタミン・ミネラル」はビタミンとミネラル以外の栄養素を含んでいません。しかし、同じ名称でも、カロテノイドやビタミン様物質など、ビタミン・ミネラル以外の身体に大切な微量栄養素まで含まれた製品もあります。もちろん、お薦めは後者です。全体の量のバランスが考慮されているというメリットもあります。また、「マルチビタミン」をお選びの場合は、必ず「マルチミネラル」も同時に摂取してください。
鉄分が含まれていない製品を
これは意外に思われる方が多いことでしょう。アンチエイジングの専門家である米国アンチエイジング学会認定医・満尾正先生が警鐘を鳴らされています。
(満尾正著『125歳まで元気に生きる』/小学館)
『「鉄分を摂ることは体にいい」…男性や閉経後の女性にこの「常識」があてはまらないことをどれだけの人がご存知でしょうか?(中略)老化の原因のひとつは体が酸化すること、つまりサビることです。鉄がたいそう酸化しやすい物質であることは、みなさんご存知だと思います。つまり、体内に鉄分が必要以上に蓄積されているということは、それだけ酸化しやすい環境を自ら作り出していることになるのです。また鉄分の多い食事をとっていると、体内で鉄を蓄える作用を持つフェリチンというたんぱく質が増えすぎ、活性酸素を増やすモトとなります。』
また、C型肝炎や非アルコール性脂肪肝では、鉄分が肝障害を悪化させる恐れがありますし、鉄分不足が原因と思われている貧血は、葉酸、B12などのビタミンの不足が、本当の原因であることも多いことが明らかにされています。鉄分補給の前に、マルチビタミン・ミネラルを一度お試しになることをお勧めします。
ビタミンAではなくベータカロテンを用いている製品を
ビタミンAは蓄積性のある脂溶性ビタミンで、過剰に摂取すると中毒症状が現れます。子供や妊婦さんは特に注意が必要。でも、ビタミンAの代わりにベータカロテンを使っている製品はこの心配がありません。体内で必要な分だけがビタミンAに変化するからです。抗酸化作用も高いので、是非、ベータカロテンを用いている製品をお選びください。
日本人のために作られた製品でしょうか
栄養と健康の関係についての研究が最も進んでいるのは米国です。日本の栄養学は米国の栄養学に比べ25年以上遅れているといわれます。しかし、ご注意ください。これは米国製のサプリメントが日本人にとってもベストということではありません。米国人と日本人では食べているものが違います。身体も違います。米国製のサプリメントには、日本人に不足している栄養素が入っていなかったり、日本人が十分摂れている栄養素までたっぷり含まれていたりします。粒のサイズが日本人には大きすぎるものも多いようです。また、米国製であっても、“日本市場”向けとして日本の所要量を基準に作られた、各栄養素含有量の非常に低いものもありますので、十分に確かめてください。
明確な根拠で各微量栄養素の含有量が決められた製品を
日本の所要量を基準に作られたものは「欠乏症を防ぐための製品」であり、各微量栄養素の含有量が不十分なため、生涯にわたって「健康を維持」し、「老化の影響を抑え」、「病気を防ぐ」ことはできません。少なくとも、米国の保健量を基準に作られたものを、できれば、信頼できる研究機関の科学的データを根拠として含有量を決定された製品をお選びください。
その製品を摂取したことによる効果が、「人体で」、「科学的に」確認されているでしょうか
「そんなの当然でしょう?」と思っていらっしゃるかもしれませんね。ところが、ほとんどの製品は、「ビタミン○○を摂れば××になるはず」という“理論”によって設計されていて、製品そのものの効果は確認されていません。お薬と違い、効果が確認されていなくても販売することはできるからです。「○○さんの体験談」は、効果の科学的な確認とは言えませんのでお間違えなく。
大きな負担にならない価格の製品を
コンビニやドラッグストアの棚に並んでいる安価な製品は、日本の所要量を基準にして合成ビタミンを寄せ集めたものであると考えて良いでしょう。いくら安くても役に立たないものにお金をかける意味はありません。しかし、極端に高価なものは、「一回だけ買ってもらえれば良い」という考えの、ちょっと怪しい製品の可能性も…。続けることがとても大切ですから、経済的に大きな負担にならない範囲で選ぶこともポイントの一つです。なぜなら、微量栄養素による効果は、薬のように即効的には現れず、継続することによって確かめられる場合も多いからです。稲毛病院・健康支援科ビタミン外来の佐藤務先生の著書からご紹介します。
(佐藤務著『サプリメント処方箋』/講談社)
『ビタミン外来には、これまでに6~94歳まで約二千数百名の方が訪ねてきましたが、そこでわかったことは、継続していればどんなに高齢でも、たとえ病気を持っていても、時間はかかりますが代謝は必ず改善する(健康になる)ということでした。最初はまったく効果が現れなかった人でも、黙々と実践し一年二年と経過していくうち、徐々に結果が現れ、最終的には加速度的に代謝が改善されていくのです。』
「ビタミンは尿と一緒に捨てられてしまうからたくさん摂っても無駄!」ってホント?
耳にされたことはありませんか? これが本当のことだとすると、微量栄養素がタップリ含まれている米国レベルのサプリメントを摂っても、あまり意味がないということになってしまいますが…。いえいえ、そんなことはありません。このことを正しく理解するために、次の2つのポイントがあります。
1つめのポイントは「吸収率」です。実は、ビタミンの吸収率は50%程度。栄養素は100万分の1ミリ以下にまで分解されないと腸壁から吸収されないのですが、そのレベルまで分解されるビタミンは、摂った量の半分程度なのです。ですから、「たくさん摂っても無駄」ということではなくて、「“100のビタミン”を使えるようにしておくためには“200のビタミン”を摂らなければならず、半分のビタミンはどうしても捨てられることになってしまう」ということです。言い換えると、「“100のビタミン”しか摂れなかった場合には、“50のビタミン”しか使えない」ということになります。
そして2つめのポイント、それは「ビタミンの必要量は常に変化している」ということです。吸収されたビタミンは、必ずその100%が使われるというわけではありませんが、それでも、常に充分な量を摂り続け、「必要な時に必要なだけ」使えるように余裕を持って準備しておかなければなりません。身体が必要とするビタミンの量は体調、運動量、ストレスの量などにより常に変動していて、「80%以上捨てられてしまう」時もあれば、「100%完全に使われる」時もあるからです。クライアントの皆さんから、「毎日同じようにサプリメントを摂っているのに、オシッコが黄色(ビタミンB2の色)になる時もあれば無色の時もあるのはなぜ?」という質問をいただきますが、このような理由によるものです。


